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    2015論文試験(選択)の予想結果について

    著作権法の論文試験としては最終年ということで、色々と予想の難しいところはありましたが、概ね答練でやってきたところから出題されており、受験者の報告を聞いている限りでは、新橋ゼミの受講生は大体書けた方が多かったのではないかと思われます。
    公表されている論点の説明が、例年通り非常に不親切なので、どのような点がポイントとなっていて、問題の裏に何が隠されているのか、以下、予想問題と比較しながら説明していきたいと思います。
    ただ、合格発表までかなり期間が空きますので、これを読んだらすぐに口述の勉強に進んでいただきたいと思います(と例年言っているのですが、勝手に自分へのご褒美として夏休みをとる受験生が多いです、色々理由を付けて選択の勉強を疎かにしてきた結果が直前での焦りに繋がったと反省して、口述対策は短答にも役立つのですから、早めに着手していただきたいと思います)。

    問題文柱書
    「小説家甲は、小説αを執筆し、出版社乙に対してαの出版に関し包括的な出版権を設定した。乙はαを出版した。これを前提に、以下の問いに答えなさい。」

    最終年はこれまでで一番多い「言語の著作物」でした。未出題の「音楽」や一度しか出題されていない「プログラム」もあるかなと想定していたのですが、出版権との絡みで言語になりました。ちなみに、司法試験で出題されたことを根拠に「映画」を出題していた予備校もあったようですが、直前答練のときに司法試験の出題との関係として説明したように、映画は出題されてからまだそれほど経過していないことを理由に出題可能性は低いと予測し、優先度の低い論文ゼミのほうで出題して直前答練では出題していませんでした。
    そして、未出題のテーマとして出版権が出題されています。出版権は「直前答練」の第3回と「論文答案特訓講座」の第6回(答案練習2問目)で出題しています。今年は法改正で出版権が改正され、昨年も改正されたばかりの30条の2が出題されており、出題可能性が高かったためです。
    実際出題して提出された答案を添削すると、出版権の法的性質について誤解をしている人がかなりいたので、問題で練習していた方はかなり有利だったと思います。

    15直前答練第3問(抜粋)
    「(略)また、Aは写真集も出しており、その写真βは、出版社Gが手配したフリーのカメラマンHが撮影し、電子書籍としても配信しており、GはHと契約し出版権の設定を受けている。(略)
    (2)アイドルAのファンが、Aの歌唱シーンとEのものまねがどれくらい似ているか比較検証するサイトを作成しようと考え、FでのEの放送シーンを写真に撮影した。
    そして、Gの写真集の電子書籍を購入し、自己のパソコンにダウンロードしてあった写真βとともにサイトにアップロードした。
    サイトにおいては、両者を並行して掲載し、詳細に体勢などを検証したコメントを付してある。
    この行為は、著作権法上いかなる者の権利を侵害するか。」

    15論文答案特訓第6回(答案練習2問目)(抜粋)
    「高校の音楽教師Aは、人気アイドルBが作詞したことで最近話題になった歌謡曲αを音楽の授業で使おうと考え、市販されている楽譜を購入した。αは、アイドルBの創作した詩に作曲家Cが曲をつけたものであるが、単旋律の曲のため、Aはクラス全員で混声合唱できるように編曲し、こうして作り直した楽譜をコピーして、生徒に配布した。
    この場合において、以下の設問に答えよ。
    (2) Aの購入した楽譜は音楽出版社Dが出版権を設定したうえで出版しているものであった場合、Dは、Aに対して、著作権法上の権利侵害を主張することができるか。」

    最後の最後に出版権を出題してきたことには理由があると思われます。まず、今回の出版権の改正は著作権法の実務においては電子書籍の適切な保護方法として、非常に身近で重要な問題であること、そして試験的には最終年ということでこれまできちんと勉強してきた人であれば一通り全てのテーマをやっていて出版権もやっているだろうと考えられること、逆に、駆け込み的にちょっとしか勉強しておらずヤマ張りをするなら外してくるであろうテーマであるということです。つまり、きちんと勉強してきた人が有利になるようなテーマで、内容も重要という両方の面から出題したのであろうと思われます。

    設問(1)
    「丙は、利用客から送付された書籍を裁断してスキャナーで読み取り、電子データを作成し、これを利用客に納入する業を営んでいる。裁断された書籍は、電子データ作成後、処分されている。丙は、利用客から送付されたαの書籍を用いて電子データを作成し、その電子データを当該利用客のメールアドレスに送信した。著作権法上、丙に対して誰がいかなる請求をなしうるか。」

    自炊代行事件(知財高判H26.10.22)をほぼそのまま出題している感じです。要点整理講座では自炊代行業の問題は話していますが、問題としては、「制限規定強化答練」の第5問でほぼ同じものを出題しています。

    制限規定強化答練第5回
    「(略)2)βのファンであるFは、αの複製物を1冊購入し、自己が所有する電子書籍リーダーで読めるようにするため、裁断業者Gにαの裁断を依頼した。 Gはαからβのみを裁断したものを作成してFに引き渡した。Fは、裁断したβ部分を複写業者Hに預けてデジタルデータへの変換を依頼し、Hはこれをデジタルデータに変換した後、預かったβ部分とともにFに引き渡した。誰のいかなる行為が著作権法上の権利侵害を構成するか。」

    また、公表論点にきちんと書いていませんが、上記判例で問題となったのが、裁断書籍を処分している点が複製の成立に影響するかという点で、この点については、判例ネタとして、短答の方で問題として出題していました(15短答演習ゼミ)。今後の短答でも出題される可能性はあります。

    15短答演習ゼミ第2回(68)問題&解説
    「(68)購入した書籍を電子化して保存した後に、元の書籍を廃棄すれば、複製には該当しない。
    × 電子化して保存した時点で、有形的な再製という要件は満たされており(2条1項15号)、その後すぐに廃棄したとしても複製権(21条)の対象となる複製行為に該当する。
    購入した書籍につき所有権(民206条)を有するが、これが著作権とは別モノであることは前回の通りである。また、本問は「複製」に該当するかを問うているのであって、複製権侵害になるかという問題であれば私的使用目的の複製(30条1項)として制限され侵害にならない可能性が高い(いわゆる自炊行為)。
    自炊代行業者が行った場合は制限されなくなり複製権侵害となるが、この点について争われた「自炊代行事件(知財高判平26.10.22)」において、電子化後に紙媒体の書籍を廃棄すれば過程全体において複製物の数が増加するものではないので複製に該当しないとの主張がされたが、再製後の個数によって「複製」の有無が左右されるものではないとして排斥された。」

    また、本問では、電子データを当該利用客のメールアドレスに送信しているので、この点を公衆送信権の対象となるとした人がいたら、それは誤りです。特定人に送信しているだけなので、「公衆」には該当せず単なる送信となり、支分権の対象とはなりません。この辺りの公衆に該当するかという話は直前答練や直前総整理においてかなり突っ込んで話したと思います。

    設問(2)
    「中学校の国語科検定教科書にαの一部が掲載された。出版社丁は、当該検定教科書に準拠する国語テストβを出版している。βは、中学校の期末試験等での利用を想定したものである。βには、当該検定教科書に掲載されたαの一部を用いたテスト問題が掲載されている。著作権法上、丁に対して誰がいかなる請求をなしうるか。」

    36条はH18・H24とすでに2度も出題されているところなので、さすがにノーマークでした。ただ、問題を読めばすぐに気付くでしょうから、それほど難しくはないでしょう。問題は、併せて32条の引用にも気付けるとかという点ですが、これは中々難しいと思います。ただ、H18年の過去問と同じく、本問で36条による制限は成立し得ないと思われるので、別の制限規定を考えると引用しか該当するものがないこと、問題文の「αの一部」となっていること、から気付けるしかありません。
    直前答練の第1回の解説で制限規定は複数の規定を絡めて出題されることが多い(例えばH26年の32・30-2)と話したので、そのことを思い出して36条に飛びついて終わりとせずに考えれば32条にも思い至ると思われます(もちろん、制限されないとして、33条や35条も適度に記載することはアリ)。
    引用自体は、前出の直前答練第3問で、著作権だけでなく出版権も制限される問題(86条準用)として出題しています。

    設問(3)
    「時を経て、甲の死亡後、未亡人戊はαの著作権を乙に譲渡した。甲のファンである己は、αに描かれた設定を時代に適合させるため、αのストーリーの一部を変更した小説γを作成し、γを自己の開設するウェブサイトに掲載した。著作権法上、己に対して誰がいかなる請求をなしうるか。」

    ようやく死後の人格的利益の保護の問題が出題されました。このテーマも駆け込み勉強の人には不利に、答練などでやってきた方には有利なテーマと言えます。「論文答案特訓」の第7回(答案練習第3問目)と「論文ゼミ」第3回で出題しており、60条違反の行為に対して、遺族ができるのは116条で差止請求と名誉声望回復措置請求であり、損害賠償請求はできないこと(遺族固有の慰謝料請求はできますが、それは「著作権法上の請求」ではありません)も説明してあるので、受講されていた方は大体のところは書けたと思います。また、その表現上の注意点(遺族は著作者に代わって請求をするのであって遺族の権利ではないこと、著作者人格権は著作者の死により消滅しているので、著作者人格権と書いてはいけないこと等)も教えています。

    そして、直前答練で別の設定ですが、改変と翻案の関係についても説明しています。改変は間違いなくありますが、ストーリーの変更が翻案といえるか、そして、翻案とした場合、未亡人戊は著作権を出版社乙に譲渡しているので、27条・28条の権利が特掲されているかで場合分けする必要があるでしょう。なぜなら、問題文は「己に対して『誰が』いかなる請求をなしうるか」と聞いているからです。
    特掲されていなければ、未亡人に留保されたものと推定され(61条2項)、戊はこちらについての権利で請求できますし、特掲されていれば乙が請求できます。
    著作権の譲渡については「特掲」なのでたとえ「一切の権利」と書いてあっても61条2項の留保推定は働かないので検討を忘れないということは、直前答練第2回でやりました。書けていない人が多かったので、問題をやった方は覚えていたのではないでしょうか。

    さらに、出版権は「原作のまま」複製・公衆送信する権利であって、翻案等をして出版することについては権利は及ばないことも、前出の論文答案特訓第6回でやっています。つまり、出版権者乙は、この翻案小説γの公衆送信を出版権に基づいては止めさせることができず(80条1項2号)、28条の権利の譲渡を受けていない限り差止請求をすることができないわけです。
    ※ちなみに、出版権者に著作権が譲渡されているので、特許権における専用実施権と同様に、出版権は混同により消滅します(88条1項1号かっこ書)。さすがにここまでは出題したことはありませんでしたが、本問にはあまり影響を与えないと思われます。

    そして、未亡人戊の方も、甲が存しているとした場合の著作者人格権侵害としては同一性保持権となり、改変行為はすでに終了しているわけで、これに対して直接的に差止請求はできません(過去問H22年度で出題済み)。
    そこで登場するのが、違法作成物の情を知っての頒布等のみなし侵害(113条1項2号)ですが、これは公衆への提供である頒布行為、ネットについても頒布の申出行為が対象であって、本問の公衆送信という公衆への提示が列挙されていない点が条文上の問題点としてあるわけです。この点は直前答練第2問で出題しており、下記のように解説をしているので、それなりに書けた人もいるようです。
    「これに対して、113条1項2号は、著作者人格権等を侵害作成物について、公衆への提供行為である頒布(2条1項19号)しか対象にしておらず、公衆への提示行為は該当しないのです。この点、公表権や氏名表示権は公衆への提示行為そのものが対象となっており、問題はないのですが、同一性保持権は改変行為のみが対象であるため(20条1項)、改変された侵害物の提供を113条1項2号で捉えられるものの、公衆送信(2条1項7号の2)などの公衆への提示行為は捕捉できないという、法の欠缺(けんけつ)状態になっている部分なのです。」

    というわけで、未亡人戊か出版社乙の、いずれか28条の権利を有している方しか差止請求ができないことになります。
    なお、未亡人戊は116条により名誉声望回復措置請求(115条)はできます。

    あと、γがαの翻案には該当せず複製物に過ぎないと判断した場合は、出版権の対象範囲となるので、その場合は乙が公衆送信権(23条1項)侵害に基づいて差止等をすることができることになります。この場合は、出版権は前述のように混同により消滅しているので、出版権に基づく請求はできません。